頭鍼療法によるパーキンソン病の治療法
- 2016.03.08
- 施術と信頼関係づくり
パーキンソンは脳神経系疾患の1つ。難病で困っている方が沢山いるんです。そういう人が来るとさ。なんとかしてやりたい、って思うわけ。
で、重度の方が来られると、初診では効果を出せないこともある。そんな時はさ、いやぁ、俺の力不足だったなって。もし私に神が宿っているならこの人を歩かせてやりたい、って思っているんだよ。でもさ、そういう、思いは通じるって思っている。患者さんを思う気持ちはね。
パーキンソン病は、「ドーパミンの減少」でスムーズな動きができなくなって、いろんな症状が出てくる。代表的な症状はこの4つね。
振戦(手や足のふるえ)。無動(動きが遅くなる)。固縮(筋肉がかたくなってこわばり、関節の曲げ伸ばしに抵抗がある)。姿勢反射障害(体のバランスがとりにくくなる)。これがパーキンソン病の4大症状。最終的には、外出が不可能になる。でも、頭は働くし、話すことも問題はない。
今回は、頭鍼療法によるパーキンソン病の治療法ね。
脳疾患だから、頭に鍼を刺すという事は効果が高い
私の経験上では、頭鍼療法の治療で、手の震えが止まったり、打ったままで歩かせると歩きが良くなったりする。やっぱり、頭の刺激っていうのはいいんでしょうね。
でも、パーキンソンの場合は薬を飲まないと動けなくなっちゃうんです。だから、進行すると薬はどうしても飲まざるをえない。薬も飲みながらの治療になるんです。
西洋医学と並行して、頭鍼療法もやっていくのがいい
薬は飲みつづけていると、どんどん効かなくなっていく。薬をどんどん増やしていくんだけど、ある一定の量まで増やすと、それ以上は増やせなくなるんです。
だから、鍼をやるにも、やっぱり治療は早期、早ければ早いほど、いいんですね。だって、もう薬飲んで長いなんて方は、薬も効かなくなっている。ドーパミンが相当出づらい、ということだからね。
それを鍼で改善しようとしても、なかなか難しい。相当、根気強くやらなくちゃならない。だから、なるべく早期から、西洋医学と並行して、頭鍼療法をやっていくのがいいんです。
うちはパーキンソン症候群の方もずいぶん来てるんですけどね。パーキンソンとは違ってパーキンソン症候群の方は、結構歩きだとか震えはあまりない。ただ、やっぱり脳のドーパミンが出ない。
診断はどちらも、首と腕で診ます。診断して頭に出ている反応点に触ってみると、ちゃんと反応点が出るんです。そこに打ってみて、一つひとつ確認していくんです。患者さんに歩いてもらったり、手の震えがどうなったかを、確認して治療していきます。
パーキンソン病の方は楽しめることをやるのが一番
みんなそうだけど、特にパーキンソン病の方はね。ドーパミンて、楽しいと感じるホルモンだから。だからやっぱり、自分で楽しめるもの、趣味なんかを持っているといいですね。
あるパーキンソン病の女性は、病気が進行しても、絵手紙を描き続けることを日課にしていたんです。旦那さんがいつも、花を買って帰ってあげてね。
何か楽しいと思うことがないかを、先生も上手に聞き出してあげられるといいですね。