鍼の施術方法と信頼関係の築き方

鍼の施術方法と信頼関係の築き方

今日は信頼関係をつくる施術の具体的な話。患者さんが「あの先生は信頼できる」「あの先生は親切だ」と思って来てくれるのはちょっとしたこと。

使っている鍼はヨーロッパ9カ国で使われている世界で一番信頼の高い高級鍼。

それを目の前で打って、PKGを置いておくと何本打ったかわかる。抜いたときに何本か確認できるから取り忘れもない。女性の長い髪なんかに打つと忙しいときなんか何本打ったかわからなくなるんです。カルテに書く暇がない。でもPKGを置いておけば大丈夫。昨日も頭から落ちてきた人がいて、大丈夫ですよと。鍼は必要なくなると落ちてくる。異物だからね。必要なくなると勝手にポロッポロッと落ちてくる。

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鍼を抜くときは指サック。

これは遠山塾でも教えてないんだけれどもね。なんで指サックを使うかっていうと、血液がつかないから。実は、鍼は顕微鏡で見ると血液がいっぱいついている。だから、さわったらいけないんです。鍼を打つときもさわらないんです。抜くときも血液が手につかないよう持ち方に気をつける。というのは、刺したところから点状出血といってポツンと血が出ることがあるんです。血が出たら指サックしていたらサッと拭けばいい。B型肝炎なんかあったら困るでしょう?私がささくれがあったら、そこから入ったら困る。感染しちゃうんですよ、自分が。医療者ってすごく危険な仕事なんです。

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あとは確認。最初7本だった。抜いたときちょうど7本ありますから全部抜きましたよっていうね。そうすると患者さんも、あ、先生ってちゃんとやってくれるなっていう信頼感が芽生える。

そしたら鍼を処理。鍼は医療廃棄物だから、やたらと捨てられないでしょう。プラはまぁ大丈夫ですけど。指サックなんかも全部医療廃棄物ですからね。ぜーんぶ使い捨てで処理しちゃう。そうすると患者さんも安心だし、安全でしょ。安心安全が一番だから、私も滅菌使い捨て(ディスポーザブル)鍼を使おうと。鍼もお皿までも全部使い捨てです。

治療計画をどうしようっていうのは、終わってからじゃなく、やりながら話す。

やっている間に、しばらく鍼を少し置いておくでしょ。そのときに、今の状態だとこう、でも又すぐ戻るから、このぐらいの感覚で最初2〜3回やってみたらどうですか、と言うんです。変化を毎回聞きますからって。通っていると、変わってきた様子がわかるじゃないですか。反応が出てくるところも変わるから。鍼の本数も減ってくる。以前、これだけあったのにねと。

あ、今日は楽だなとか。最初に来た時はこんなに左側に強く出ていたのに、今度は左側に変わったねと。その変化に対応してあげる。それで、そろそろ卒業ですねと。

昨日来た人は神経因性骨盤臓器症候群、これが痛いんです。座ってられなかった。だけどもうほとんど痛まないし、鎮痛剤も飲まないでちゃんと来てくれている。だからもうそろそろ卒業できますね、って。相手もあーよかったって。

その方はもう5年間ぐらい苦しんでね。今年の夏に一ヶ月くらい熊本の病院に入院してるんです。でも治らなかった。うちに来たのはまだ5〜6回ぐらい。もうちょっとでいいね、卒業できそうだよと。そうすると、なんか目安がつくでしょ。そういうのが無いと、いつまでもダラダラとしちゃいますからね。